柳川市民文化会館 水都やながわ
YANAGAWA CITIZENS’ CULTURAL CENTER
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既存の樹木が掘割やファサードに映り込み新しい風景を創出
撮影：YOUSUKE HARIGANE
前田 哲、小澤 賢人（日本設計）
川下りで有名な水郷柳川の掘割に面した敷地の劇場建築である。
「白秋ホール」は、掘割の水のきらめきや掘割沿いの遊歩道の既存の木立を想起させる柳川らしいデザインとした。また、エア台車による空気浮上式の客席形式を採用し、自由なレイアウトを可能にしている。
客席後方とホワイエの移動間仕切壁を開放することで、ホール、ロビーの活動が外部の広場、掘割まで広がり、柳川のまちに連続する内外が一体となった劇場空間、交流空間を創り出すことができる。
Satoshi Maeda, Kento Ozawa (Nihonsekkei)
It is a theater on a site facing a canal in Yanagawa, a water town famous for river rafting.
"Hakushu Hall" has a Yanagawa-like design that evokes the shimmering water and the existing trees. The use of an air-floating seating system allows for a free layout.
By opening the movable partition behind the hall and the foyer, activities in the hall can be expanded to the outside plaza and canal, creating a theater space and a space for interaction and continues to the city of Yanagawa.
ホワイエの大開口により内外が連続
撮影：YOUSUKE HARIGANE
ホールから柳川のまちに連続する劇場空間、交流空間
撮影：STRIKE studio
水盤を掘割に見立てた「汲水場の舞台」
撮影：SS Co., Ltd
全体配置平面図
断面図
Architect
前田 哲
(株式会社日本設計 チーフアーキテクト)1966年福岡市生まれ／1991年九州大学工学部建築学科卒業／株式会社日本設計九州支社勤務／北九州市立大学非常勤講師／NPO法人福岡建築ファウンデーション理事／2005年日本建築学会作品選奨／JIA環境建築賞／2022福岡県美しいまちづくり建築賞大賞
小澤 賢人
(株式会社日本設計)1986年富山市生まれ／2009年 早稲田大学理工学部建築学科卒業／2011年 早稲田大学大学院創造理工学研究科建築学専攻卒業／株式会社日本設計勤務／2022福岡県美しいまちづくり建築賞大賞
DATA
名称：柳川市民文化会館 水都やながわ
所在地：福岡県柳川市上宮永町43-1
主要用途：劇場
建築主：柳川市長 金子健次
●設計
設計者：前田哲・井口琢朗・小澤賢人／株式会社日本設計
構造：今林光秀、羽田和樹、堀駿／株式会社日本設計
電気：鬼木貴章／株式会社日本設計
機械：永田修三、三沢健／株式会社日本設計
コスト：竹田拓、佐原壮一／株式会社日本設計
ランドスケープ設計協力：（基本設計）風景司団塚栄喜+ERTHCSPE（実施設計・監理）浅田英司／有限会社デザインネットワーク
舞台設計協力：伊東正示、今川敦子、奥田翔：株式会社シアターワークショップ
音響設計協力：稲生眞、石渡智秋、鈴木航輔：株式会社永田音響設計
監理：株式会社日本設計
●施工
建築工事：西松・冨士特定建設工事共同企業体
電気設備工事：九電工・創広電気商会・マツウラ特定建設工事共同企業体
機械設備工事：新菱・菱熱・鹿福特定建設工事共同企業体
舞台設備工事：株式会社サンケンエンジニアリング
植栽工事：柳川造園組合
●面積
敷地面積：14,633.57㎡
建築面積：4,149.31㎡
延床面積：5,852.87㎡
建ぺい率：28.35％（許容60%）
容積率：39.86％（許容200%）
●高さ
最高高さ：26.86ｍ
最高軒高さ：26.16ｍ
●構造
S造、RC造、SRC造
●期間
設計期間：2016年4月~2017年5月
施工期間：2018年6月~2020年8月
●掲載雑誌
ランドスケープデザインno138
BE建築設備2021年5月号