道の駅たのはた 思惟の風
Roadside station TANOHATA
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古谷 誠章(早稲田大学)
田野畑村は東日本大震災により被害を受けたが、震災から10年にして道の駅がリニューアルオープンした。本計画は、田野畑村のおおらかな台地の地形と呼応する建物を目指し、変化のある曲線屋根とした。断面形状は多雪地域に特徴的な腰折れ屋根をしている。スパンや高さを変えて連続する不定形な架構であり、各方位で表情が異なる。屋内に現す木材は製材とし、人の目に触れやすい柱やトラス下弦材は、地元岩手県産の赤松製材とした。
Nobuaki Furuya (Waseda University)
Although Tanohata village was damaged by the Tohoku Earthquake, a roadside station was reopened 10 later. This project aims to create a building that mimics the topography of the Tanohata village’s broad plateau with its curved undulating roof. The roof’s gambrel shape is characteristic of areas with heavy snowfall. The continuous irregular changes its expression depending on the angle. The exposed wood inside is red pine lumber sourced locally in Iwate Prefecture.
Architect
古谷 誠章
(早稲田大学)1955年東京都生まれ/1978年早稲田大学理工学部建築学科卒業/1980年早稲田大学大学院博士前期課程修了/1986年文化庁芸術家在外研修員として、マリオ・ボッタ事務所在籍/1990年近畿大学工学部助教授/1994年早稲田大学理工学部助教授/1994年NASCA設立/1997年早稲田大学理工学部教授(現・創造理工学部教授)
DATA
名称 道の駅たのはた 思惟の風
所在地 岩手県下閉伊郡田野畑村
主要用途 店舗
建築主 田野畑村
●設計
設計者:古谷誠章+NASCA
建築:古谷誠章/早稲田大学 杉下浩平、小坂諭美/NASCA
構造:稲山正弘/ホルツストラ1級建築士事務所 坂田涼太郎、西野祐介*(*元所員)/坂田涼太郎構造設計事務所
設備:森栄次郎、渡辺忍、筒井輝/設備計画
監理:古谷誠章/早稲田大学 杉下浩平、小坂諭美/NASCA 六本木久志/建築舎・アトリエR
●施工
建築:日本住宅
空調・衛生:東北水道工事
電気:岩手電工
●面積
敷地面積:9,220.92m2
建築面積:1,205.41m2
延床面積:1,143.59m2
建ぺい率 13.07%(許容なし)
容積率 12.40%(許容なし)
階数 地下1階 地上2階
●高さ
最高の高さ:13,480mm
軒高さ:5,980mm
●構造
木造一部鉄筋コンクリート造
●期間
設計期間:2019年3月〜2019年12月
施工期間:2020年4月〜2021年2月
●掲載雑誌「新建築」2021年10月号