国立競技場
JAPAN NATIONAL STADIUM
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川野 久雄(大成建設一級建築士事務所)
安野 芳彦(梓設計)
隈 研吾(隈研吾建築都市設計事務所)
明治神宮内苑から皇居に繋がる都市の貴重な緑のネットワークを在来種による豊かな緑で形成し、軒庇の水平ラインと深い陰影によって周辺の木々と調和する。軒庇は全国47都道府県の小径木と、その上に載る植栽が神宮の杜と建築を緩やかに繋いでいる。夏の卓越風を風の大庇により取込み、観戦環境の向上と自然の力を積極的に取入れている。すべての人が安心して使えるみんなのスタジアムをユニバーサルデザインに配慮し計画している。
Hisao Kawano (TAISEI DESIGN Planners Architects & Engineers)
Yoshihiko Yasuno (AZUSA SEKKEI Co.,Ltd.)
Kengo Kuma (Kengo Kuma & Associates)
The stadium’s eaves lined parallel to the horizon, forms deep shadows and blends into the surrounding green network from the Meiji Jingu’s Inner Garden to the Imperial Palace. The eaves feature Japanese timber sourced from all 47 prefectures with planters installed above, creating a harmonious relationship with the Jingu Forest and the stadium. The upper large eaves - “Kaze no Obisashi” (Grand eaves of the wind), were designed to guide in the summer breeze, relies on natural cooling and improves spectator environment. This universally designed stadium creates a safe space for all to enjoy.
Architect
川野 久雄
(大成建設一級建築士事務所)1964年兵庫生まれ/1991年神奈川大学大学院工学研究科(建築学専攻)終了/1991年大成建設入社/2023年大成建設設計第七部部長
安野 芳彦
(梓設計)1957年千葉県生まれ/1980年横浜国立大学工学部建築学科卒業/1982年横浜国立大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了/1982年~梓設計/2013年~2014年建築学会理事/2015年~2016年建築学会賞審査員/現在、梓設計_取締役 プリンシパルアーキテクト
隈 研吾
(隈研吾建築都市設計事務所)1954年神奈川生まれ/1979年東京大学建築学科大学院修了/1985~86年コロンビア大学客員研究員/1990年隈研吾建築都市設計事務所設立/2001年~08年慶応義塾大学教授/2009年~20年東京大学教授/2020年~東京大学特別教授
DATA
名称:国立競技場
主要用途:観覧場
建築主:独立行政法人日本スポーツ振興センター
●設計
設計者:大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所共同企業体
建築:川野久雄/大成建設一級建築士事務所
安野芳彦/梓設計
隈研吾/隈研吾建築都市設計事務所
構造:水谷太朗/大成建設一級建築士事務所
設備:斧田浩一、山中康弘/大成建設一級建築士事務所
監理:梓設計・大成建設・隈研吾建築都市設計事務所共同体
●施工
大成建設東京支店
●面積
敷地面積:109,767.83㎡
建築面積:69,611.33㎡
延床面積:192,049.94㎡
建ぺい率:63.42%(許容:70%)
容積率 :144.42%(許容:200%)
階数:地下2階 地上5階 塔屋1階
●高さ
最高の高さ:47,350㎜(地盤面TP+25,090㎜より)
軒高さ41,460㎜
●構造
鉄骨造 一部鉄骨鉄筋コンクリート造 鉄筋コンクリート造
●期間
設計期間:2016年1月~2017年1月(基本設計・実施設計・施工技術検討)
施工期間:2016年10月~2019年12月(意思伝達・工事施工・工事監理)
●掲載雑誌:「日経アーキ(木特集)」2017年5月号、「日経アーキ「プロジェクト予報2018」」2018年1月号、「日経アーキ」2018年2月号、「新建築」2018年9月号、「日経アーキ「プロジェクト予報2019」」2019年1月号、「新建築」2019年9月号、「新建築別冊特集号発刊」2022年3月別冊、「近代建築」2022年9月号