熱田神宮 草薙館 くさなぎ広場
Atsuta Jingu”Treasure Hall of Swords Kusanagikan”
※写真・文章等の転載はご遠慮ください。
外界遮断の宝刀室でも杜の中の気を感ず
撮影：エスエス名古屋支店
上田 徹（玄綜合設計）
三種の神器「草薙神剣」をお祀りする、伊勢の神宮に次ぐ社、熱田神宮には古来より刀剣の奉納が続き、その国宝を含む名刀450口を拝観させる建物。文化財を護る指針に添い、外部環境から略遮断された室内なのに、5つの北向断熱高窓を有す。その景色を万華鏡の如く鏡で天井一杯に増幅、恰も巨樹に覆われ、杜の神聖な風を感じ、靈氣に浸りながら名刀と対峙できる。館周囲も歴史ある「熱田湊」をテーマに「くさなぎ広場」として整備。
Toru Ueda (Toru Ueda/GUEN ASSOCIATES)
Atsuta Jingu is dedicated to 450 famous swords from the ancient times.
The interior is completely isolated from the outside environment to follow the guidelines protecting cultural assets, it contains five north-facing heat-insulating high windows.
With the ceiling filled with mirrors like a kaleidoscope, and being covered by giant trees, and feeling the sacred forest, the scenery will enable you to face the famous sword while being immersed in Reiki (aura).
The surrounding area is developed with the theme of the historical "Port Atsuta ".
館周囲、古代熱田湊がテーマのくさなぎ広場
３メートルの太郎太刀をふるう原寸武者像
刀剣に加え出雲たたら製鉄の鉧と玉鋼も公開
日の出頃から日没後までひろばの人影絶えず
西鳥居周辺部分境内図
杜を感じる万華鏡の仕組み図と宝刀室内初期イメージパース
Architect
上田 徹
(玄綜合設計)１９５２年愛知県名古屋市生まれ／１９７６年東京藝術大学美術学部建築学科卒業／１９７８年同大学院修士課程修了後、吉村順三設計事務所に入所／１９８８年玄綜合設計設立、代表就任／１９９５年長野市景観賞／１９９６年緑のある修景高山市景観デザイン賞
DATA
名称：熱田神宮 草薙館 くさなぎ広場
所在地：愛知県名古屋市
主要用途：神社
建築主：（宗）熱田神宮
●設計
設計者：上田 徹
建築：上田 徹/玄綜合設計
構造：（株）竹中工務店 名古屋支店 北川昌尚
設備・電気： 同上 森健斗
材料選定支援：（株）竹中工務店技術研究所 天野健太郎
監理：上田 徹/玄綜合設計
●施工
建築・空調・衛生・電気：（株）竹中工務店 名古屋支店
彫刻制作：橘 智哉
ガラスケース製作：コクヨ株式会社
●面積
敷地面積：187,707.00 m2
建築面積：979.36m2
延床面積：1,053.40m2
建ぺい率：9.22 ％（第１種風致地区 許容30%）
容積率:12.24 ％
階数：地下１階、地上２階
●高さ
最高の高さ：9.947 ｍｍ
軒高さ：9.247 ｍｍ
●構造：鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造
●期間
設計期間：2017 年 2 月 〜 2021 年 6 月末
施工期間：2020 年 4 月 〜 2021 年 6 月末