医療型児童発達支援センター新山口
Child Development Support Center in Shinyamaguchi
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大野 秀敏、江口 英樹、山本 真也(アプルデザインワークショップ)
この施設は、心身に障がいのある子供のための施設である。敷地の制限から細長い平面形となることが避けられない、その中にいかに多様な場所を作るかが設計の課題であった。我々がたどり着いた解決法は、壁をジグザグに配置し、同時に、立面で見て市松状に開口を設けることで、解放性と囲われ感のバランス、耐震性と好ましい室内の音環境を作り出すことであった。構造体の形がすなわち空間の形になる建築を目指した。
Hidetoshi Ohno, Hideki Eguchi, Shinya Yamamoto (A.P.L. DESIGN WORKSHOP)
This facility is for physically and mentally disabled children. Due to the limitations of the site, it was inevitable that the building would be long and narrow. The form we arrived at was to arrange the walls in a zigzag pattern, and at the same time create a checkered pattern of openings in elevation to create a comfortable balance between openness and enclosure, as well as earthquake resistance and a favorable indoor acoustic environment. I aimed for an architecture in which the form of the structure becomes the form of the space.
Architect
大野 秀敏
(アプルデザインワークショップ)1949年岐阜県生まれ/1975年東京大学大学院修士課程修了/1976年槇総合計画事務所/1988年東京大学助教授/1999〜2015年同教授/1984年アプル総合計画事務所設立/2005年アプルデザインワークショップ設立/2011年日本建築学会賞(作品)
江口 英樹
(アプルデザインワークショップ)1974年群馬県生まれ/1997年東京大学都市工学科卒/アプル総合計画事務所入所/2004年江口
英樹建築設計事務所設立/2011年アプルデザインワークショップ代表取締役/2015年BCS賞/日
事連建築賞優秀賞/2016年日本建築学会作品選奨
山本 真也
(アプルデザインワークショップ)1980年三重県生まれ/2003年名城大学理工学部建築学科卒業/2005年中部大学大学院建設工学専攻修士課程修了/2005年アプルデザインワークショップ/現在、取締役副所長パートナー/2016年日本建築学会作品選奨/中部大学非常勤講師
DATA
名称 医療型児童発達支援センター新山口
所在地 山口県山口市小郡平成町1-16
主要用途 児童福祉施設等(放課後等デイサービス、医療型児童発達支援、児童発達支援)
建築主 社会福祉法人 青藍会
●設計
建築:大野秀敏、江口英樹、山本真也/アプルデザインワークショップ
構造:加藤征寛、吉村貴司/MID研究所
設備:吉岡聡史、兵道哲/総合設備計画
●施工
施工:山口建設
●面積
敷地面積: 329.50m2 建築面積: 211.55m2 延床面積: 636.04m2
建ぺい率 64.21%(許容 80%)
容積率 193.04%(許容 500%)
階数 地上3階
●高さ
最高の高さ: 10.25mm 軒高さ: 9.85mm
●構造 鉄筋コンクリート造(EJボイドスラブt250)
期間
設計期間:2019年1月〜2019年9月 施工期間: 2019年12月〜2020年7月
掲載雑誌 「KJ」 2021 年 10 月号