藤田美術館
FUJITA MUSEUM
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平井 浩之、渡邉 智介、宮本 育美(大成建設一級建築士事務所)
大阪城のふもとにある美術館の建て替え工事。かつて藤田家の大邸宅が周辺一帯に広がっていた。土地の記憶を呼び戻すべく、隣接する公園との間に設けられた塀を撤去し、境界をなくすことで歴史の継承の在り方を追求した。道路から美術館を介して公園へ自由に通り抜けができ、人々をひろく迎え入れ地域一帯をつなげる。広々とした土間のエントランスホールでは様々な文化・伝統を発信し、地域住民の憩いの場となる美術館を目指した。
Hiroyuki Hirai, Tomoyuki Watanabe, Ikumi Miyamoto (TAISEI DESIGN PLANNERS Architects & Engineers)
Reconstruction of a museum near Osaka Castle. To revive the memory of the land where the Fujita Family residence once stood, the fence between the museum and the park was removed, and this method made a new way of succeeding the local history. The museum will welcome people and connect the entire community by allowing free passage from the street to the park through the museum. The museum's spacious entrance hall is designed to present various cultures and traditions, and to serve as a place for local residents to relax and enjoy themselves.
Architect
平井 浩之
(大成建設一級建築士事務所)1964年奈良県生まれ
1988年京都大学工学部建築学科卒業後、大成建設入社
現在 同社設計本部 エグゼクティブフェロー 副本部長兼関西支店設計部長
2015年大阪府建築士会研修委員会 理事
2018年立命館大学理工学部建築都市デザイン学科 非常勤講師
渡邉 智介
(大成建設一級建築士事務所)1970年 名古屋市生まれ
1993年 日本大学理工学部建築学科卒業
1995年 日本大学大学院修了後、大成建設入社
現在,同社設計本部 建築設計第四部室長
宮本 育美
(大成建設一級建築士事務所)1973年 和歌山県生まれ
1994年 滋賀県立短期大学建築学科卒業後、大成建設入社
現在 同社関西支店 設計部室長
DATA
名称 藤田美術館
所在地 大阪府大阪市都島区
主要用途 美術館
建築主 公益財団法人 藤田美術館
●設計者
建築: 平井浩之、渡邉智介、宮本育美/大成建設一級建築士事務所
(茶室・多宝塔)松尾浩樹、関山泰忠、中谷扶美子/大成建設一級建築士事務所
(保存建築調査)杉江夏呼/大成建設一級建築士事務所
(ランドスケープデザイン)山下剛史、西島知明/大成建設一級建築士事務所
(展示監修)会津寿美子/トータルメディア開発研究所
構造: 西本信哉、岩井昭夫/大成建設一級建築士事務所
設備: 湯浅孝、永吉敬行、木谷宇、冨田峻亮/大成建設一級建築士事務所
監理: 大成建設一級建築士事務所
●施工
建築:山浦惠介、高橋正人、須田剛文/大成建設
展示:トータルメディア開発研究所
茶室・広間:平田建設
空調・衛生:三建設備工業
電気:住友電設工業
●面積
敷地面積:3,305.98m2
建築面積:2,171.63m2
延床面積:4,214.36m2
建蔽率 :65.68%(許容:70%)
容積率 :124.35%(許容:300%)
階数 :地下1階 地上2階
●高さ
最高の高さ:10,944mm
軒高さ:10,084mm
●構造
鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造
●期間
設計期間 2016年 6月~2018年10月
施工期間 2018年11月~2020年 8月
●掲載雑誌
・「新建築」2022年3月号
・「ディテール」2022年春季号No232
・「日経アーキテクチュア」2022年7月28日号
・「Casa BRUTUS」2022年9月9日発売
・「建築設備と配管工事」2022年1月号文化財保存
・「日本建築学会技術報告集」 第27巻 第66号
・「照明学会誌」2023年1号