大手町ビル・リノベーション
Renovation of Otemachi Building
※写真・文章等の転載はご遠慮ください。
飯沼 安裕、須藤 啓、杉本 宏之、荒井 拓州(三菱地所設計)
「100年ビルへの挑戦」と位置付けた、1958年竣工の大手町ビルの大規模リノベーション。価値を読み替えられながら建築が受け継がれていくことを目指し、建設当時の小割りの柱スパンや長い廊下形式を今日のフィンテックやベンチャー、スタートアップといった小規模オフィス需要に適するものと捉え、築60年の節目に外装・共用部内装・地下店舗の設備増強・屋上活用を主眼に改修した。
Yasuhiro Iinuma, Hiromu Sudo, Hiroyuki Sugimoto, Takushu Arai (Mitsubishi Jisho Design)
This large-scale renovation of the Otemachi Building, completed in 1958, was positioned as a “100-year building challenge”. The building’s small pillar spans and long corridors at the time of construction were considered suitable for today’s demand for small-scale offices for fintech, venture companies, and start-ups, and the exterior, interior of common areas, enhancement of underground retail facilities, and use of the rooftop were renovated to mark the 60th anniversary of the building.
Architect
飯沼 安裕
(三菱地所設計)1966年大分県生まれ/1991年東京工業大学電子物理工学科卒業/1994年同大学建築学科卒業/1994~1998年山田守建築事務所/2007年三菱地所設計入社/グッドデザイン賞(2021・2023)
須藤 啓
(三菱地所設計)1964年東京都生まれ/1988年日本大学理工学部建築学科卒業/1990年同大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了/1990年~2001年三菱地所/2001年三菱地所設計入社
杉本 宏之
(三菱地所設計)1966年神奈川県生まれ/1989年東京芸術大学美術学部建築科卒業/1991年同大学大学院修士課程修了/1991年~2001年三菱地所/2001年三菱地所設計入社
荒井拓州
(三菱地所設計)1975年神奈川県生まれ/1998年東京工業大学建築学科卒業/2002年同大学大学院修了/2002年三菱地所設計入社/日本建築学会第33回東北建築賞(2012)/グッドデザイン賞(2021・2023)/第33回AACA賞(2023)、日本空間デザイン賞(2023)、ウッドデザイン賞(2023)
DATA
名 称 大手町ビル・リノベーション
所在地 東京都千代田区大手町1-6-1
主要用途 事務所 物販店舗 飲食店舗 駐車場
建築主 三菱地所
●設計
設計者:三菱地所設計
統括:飯沼安裕 須藤啓 杉本宏之
意匠:荒井拓州 佐藤琢也 糟谷麻紘
構造:加藤周二 宮下正人
電気:内山竜太郎 山口泰規
機械:庵原弘樹 藤村和也 伊藤重人
監理:安陪泰司 江口祥平
●施工
建築:大成建設
電気:東光電気工事
空調:第一工業
衛生:斎久工業
●面積
敷地面積:10,496.03㎡
建築面積:10,082.64㎡
延床面積:111,272.72㎡
建ぺい率 96.06%(許容100%)
容積率 991.83%(許容1,300%)
階数 地下3階 地上9階 塔屋2階
●高さ
最高の高さ:39,980m
軒高さ:30,255mm
●構造 鉄骨鉄筋コンクリート造
●期間
設計期間:2016年1月〜2018年4月
施工期間:2018年5月〜2020年12月
●掲載雑誌「新建築」2021年3月号・2022年7月号
「日経アーキテクチュア」2021年5月27日号