八代市庁舎
YATSUSHIRO CITY HALL
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伊藤 彰、猪股 和広、水野 貴之(久米設計)
CLTスラブによる木質化された執務環境を実現した庁舎。地下柱頭免震構造とし、上部主要構造を鉄骨造、執務室の床をCLT板による木造で構成。床版は八代市産材を使用した2層のCLT合成スラブとすることで、地震時においても天井落下の危険性がなく、同時に八代市らしい木の温もりを感じる執務空間を実現した。また、八代の気候風土を活かし、外壁負荷の低減、自然換気の促進など、省エネと快適性の両立を実現した環境配慮型庁舎とした。
Akira Ito, Kazhuhiro Inomata, Takayuki Mizuno (Kume Sekkei Co.,Ltd.)
The city hall, which integrated CLT slabs in office environment, was adopted seismic isolation system by using basement columns, steel structure for the main building, and CLT floors for the administrative areas. CLT floor slabs with double layered local timbers from Yatsushiro City, has succeeded to realize the interior safeness to avoid an accident of collapse ceilings. It also offers the warmness of the timbers as they can feel the locality through the material. By taking advantage of local climate, it realized to balance low energy consumption and comfortability, by adopting lower heat load exterior and narural ventilation system.
Architect
伊藤 彰
(久米設計)1965年生まれ/1988年武蔵工業大学工学部建築学科卒業、同年久米建築事務所、現久米設計入社/現在、同社上級担当役員、設計本部ダイレクター / /BCS賞、日本建築学会作品選奨、東京建築賞、グッドデザイン賞、照明学会賞、茨城建築文化賞、JIA優秀建築選、熊本県木材利用優良施設コンクール最優秀賞ほか
猪股 和広
(久米設計)1983年宮城県生まれ /2009年東京工業大学大学院総合理工学研究科人間環境システム専攻修了後、久米設計入社/現在、同社主管/日本建築学会作品選集、JIA優秀建築選、ウッドデザイン賞、茨城県建築文化賞、グッドデザイン賞、熊本県木材利用優良施設コンクール最優秀賞ほか
水野 貴之
(久米設計)1986年愛知県生まれ /2013年横浜国立大学大学院工学府社会空間システム学専攻建築都市スクールY-GSA終了修了後、久米設計入社/現在、同社主査
DATA
名称 八代市庁舎
所在地 熊本県八代市
主要用途 庁舎(市役所)
建築主 八代市
●設計
設計者:伊藤 彰、猪股 和広、水野貴之
総括:伊藤彰/久米設計
建築:猪股和広、水野貴之/久米設計
構造:渡瀬利則 鈴木将司 山口春樹/久米設計
設備:(機械)伊藤 学 酒井義幸 北河昇悟 (電気)深井憲治、水口卓児/久米設計
監理:一井寿一 村上正明 佐々木 諭/久米設計
●施工
建築:前田建設工業・和久田建設・松島建設 建設工事共同企業体
空調・衛生:ダイダン 株式会社
電気:株式会社 九電工
●面積
敷地面積:16148.8㎡
建築面積:5791.76㎡
延床面積:27422.74㎡
建ぺい率 35.89%(許容80%)
容積率 151.91%(許容300%)
階数 地上7階、地下1階
●高さ
最高の高さ:34.2m
軒高さ:32.7m
●構造 鉄骨造 一部鉄骨コンクリート造 CLT
●期間
設計期間:2017年 2月~2019年9月
施工期間:2019年10月~2022年8月
●掲載雑誌 「近代建築」 2023年5月号、鉄構技術 2020年8月号・2023年5月号、日本免震構造協会誌 MENSHIN 118号