京都産業大学 天地館
KYOTO SANGYO UNIVERSITY TENCHI-KAN
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若江直生、高 婧(日建設計)
風致地区のキャンパスにおける、マスタープランに基づく教室棟逐次建替の最終章となる計画である。高台の地形に沿って既存樹を避けながら、教室、テラスを積層させ、豊かな眺望を享受する断面構成とした。先行整備された既存棟との間には大屋根を架け渡し、建物の「すき間」を風景に開かれた「劇場型の広場」へと変換した。敷地固有の風景、地形を活かしたパブリックスペースを起点とした、学生が身を置きたくなる学校建築を志向した。
Naoki Wakae, Jing Gao (NIKKEN SEKKEI LTD)
This project is the final phase of a master-planned series of classroom building reconstructions on a campus in a scenic area. The classrooms and terraces are tiered along the rising terrain, while preserving existing trees and providing panoramic city views. A large roof was built between an existing building and the new building, to create an open “theater-style plaza.” The school building was intended as a place where students would want to be, taking advantage of the site’s unique landscape and topography to make an appealing public space.
Architect
若江 直生
(日建設計)2006年京都大学大学院工学研究科建築学専攻終了/同年日建設計入社/現在、同社アソシエイトアーキテクト/2018年 日本建築士会連合会優秀賞、2018年 日本建築学会作品選集新人賞
高 婧
(日建設計)2012年京都大学大学院工学研究科建築学専攻終了/同年日建設計入社/現在、同社プロジェクトデザイナー
DATA
名称:京都産業大学 天地館
所在地:京都市北区上賀茂本山
主要用途:大学
建築主:学校法人京都産業大学
●設計
設計者:日建設計
建築:若江 直生、高 婧、水田 弓衣(元所員)、押部 健之
構造:嘉村 武浩、古城 拓哉
電気設備:向井 文悟、川合 満男、高根澤 武、岩田 琳(元所員)
機械設備:田中 宏昌、後藤 祥仁、宮崎 亜由美
監理:安井建築設計事務所
●施工
建築:フジタ
空調・衛生:フジタ
電気:フジタ
●面積
敷地面積:259,078.35㎡
建築面積:4,786.37㎡ ※既存万有館に増築( 天地館:3,055.90 ㎡、万有館(既存)1,730.47㎡)
延床面積:13,917.02㎡ ※既存万有館に増築(天地館:6,911.90 ㎡、万有館(既存)7,005.12㎡)
建ぺい率 18.19%(許容60%)
容積率 57.04%(許容144.89%)
階数平屋 地上4階
●高さ
最高の高さ: 18.62m(天地館)、19.42m(万有館)※既存万有館に増築
軒高さ: 15.77m
●構造 鉄骨鉄筋コンクリート造 一部鉄筋コンクリート 造、鉄骨造
●期間
設計期間:2017年10月~2018年10月
施工期間:2019年2月~2021年9月
●掲載雑誌
ディテール2023年7月号 近代建築 2022年7月号