福岡市立平尾霊園合葬式墓所
A COMMON GRAVE IN FUKUOKA
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木下 昌大(キノアーキテクツ/京都工芸繊維大学)
核家族化や死生観の変化で新形態の墓の需要が高まり、福岡市が霊園内に新設した合葬式墓所。霊園造成時に削った山を復元するべく山裾を伸ばし、埋蔵室を埋め、山の前に献花所を設けた。円弧状のコンクリート壁とベンチが献花所を囲み、故人を偲ぶ場になる。壁の外側には公園を再整備し、日常と非日常を背中合わせで共存させた。故人は山に抱かれ眠り、参拝者は山を前に故人を想い、子どもは故人に見守られ公園で過ごしている。
Masahiro Kinoshita (KINO architects / KYOTO INSTITUTE OF TECHNOLOGY)
This is a new common grave that Fukuoka City built in the city cemetery. The common grave was constructed by extending the foot of the mountain to restore the mountain that was cut away when the cemetery was created, burying the burial chamber in the mountain, and placing a place of offering flowers in front of the mountain. A concrete wall and benches surround the place of offering flowers, creating a place to remember the deceased. Outside of the wall, a park was redeveloped to create a coexistence of the ordinary and the extraordinary.
Architect
木下 昌大
(KINO architects)1978滋賀県生まれ/2001京都工芸繊維大学工芸学部造形工学科卒業/2003京都工芸繊維大学大学院修士課程修了/2003C+A/2005小泉アトリエ/2007KINO architects設立/2014京都工芸繊維大学助教/2016スイス連邦工科大学(ETH)客員研究員/2021京都工芸繊維大学准教授
DATA
名称:福岡市立平尾霊園合葬式墓所
設計 建築 キノアーキテクツ
構造 tmsd萬田隆構造設計事務所
設備 設備計画
外構 鳳コンサルタント環境デザイン研究所、デザインリンク
施工 ユーライフホーム
所在地 福岡県福岡市南区平和4丁目1番
主要用途 合葬式墓所
建主 福岡市
設計─────────────────
建築・監理 KINOarchitects
担当/木下昌大 山崎雅嗣 菊地崇寛
構造 tmsd萬田隆構造設計事務所
担当/萬田隆 小林充
設備 設備計画
担当/渡辺忍 松本由貴
外構 鳳コンサルタント環境デザイン研究所 担当/吉武宗平
デザインリンク 担当/芳澤利明
積算 二葉積算 担当/齋藤誠 清水寛子 田村憲明
サイン ワキサカデザインオフィス 担当/脇阪直伸
施工─────────────────
建築 ユーライフホーム
担当/角野二次男 須﨑裕司
空調 西日本機材 担当/梶原幸造
衛生 蘭設備プランニング 担当/板木辰憲
電気 福美電業社 担当/堤一憲
外構 大橋造園土木 担当/倉富努 柴田貴志
面積─────────────────
敷地面積:7403.07m2
建築面積:合葬式墓所/57.20m2 献花所/7.04m2 休憩所/61.13m2 管理事務所/100.14m2
建蔽率:3.58%
延床面積:合葬式墓所/336.75m2 献花所/36.18m2 休憩所/86.38 m2 管理事務所/101.77m2・
容積率:7.97%
地下1階 335.55m2
地上1階 225.53m2
階数:合葬式墓所/地下1階 献花所・休憩所・管理事務所/地上1階
高さ:最高高さ/5.3m(管理事務所) 軒高/5.1m(管理事務所)
構造─────────────────
合葬式墓所・休憩所・管理事務所/鉄筋コンクリート造
献花所/鉄骨鉄筋コンクリート造
期間─────────────────
設計期間:2019年6月~2019年11月
施工期間:2020年4月~2021年3月