震災遺構門脇小学校
Kadonowaki Elementary School Ruins
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佐藤 光彦(日本大学/佐藤光彦建築設計事務所)
鈴木 弘二(鈴木弘人設計事務所)
東日本大震災の津波による浸水と火災両方の被害を残す唯一の建物である石巻市立門脇小学校の本校舎を遺構とし、他の建物を展示館として改修した施設である。震災を伝える施設であることと同時に、かつての門脇小学校や周辺地域の記憶を残し、敷地全体から個々の展示物までが、織り込まれ重なり合った多声的な場となるようにデザインした。
Mitsuhiko Sato (Nihon University / Mitsuhiko Sato architect and associates)
Koji Suzuki (HIROTO SUZUKI ARCHITECTS & ASSOCIATES)
Kadonowaki Elementary School Ruins is the only building that survived the Great East Japan Earthquake, which caused both flooding and fire damage, and was preserved as a relic, while the other buildings were renovated as a museum. The facility was designed to pass on the disaster as a polyphonic place where everything from the entire site to the exhibits are interwoven and overlapped.
Architect
佐藤 光彦
(日本大学/佐藤光彦建築設計事務所)1962年神奈川県生まれ/1986年日本大学理工学部建築学科卒業/1986年伊東豊雄建築設計事務所/1993年佐藤光彦建築設計事務所設立/2004~06年名古屋市立大学大学院芸術工学研究科助教授/現在、日本大学理工学部建築学科教授
鈴木 弘二
(鈴木弘人設計事務所)1961年仙台市生まれ/1984年日本大学理工学部建築学科卒業/1986年日本大学大学院修士課程修了/1982〜87年黒沢隆に師事/2005〜07年東北大学非常勤講師/2005〜12年仙台高等専門学校非常勤講師/2012〜18年宮城大学非常勤講師/2016〜20年日本建築家協会 副会長/現在鈴木弘人設計事務所代表取締役
DATA
名称 震災遺構門脇小学校
所在地 宮城県石巻市
主要用途 博物館
建築主 石巻市
●設計
設計者:佐藤光彦・鈴木弘二
建築:
佐藤光彦/日本大学、佐藤光彦建築設計事務所
鈴木弘二/鈴木弘人設計事務所
構造:構造計画プラス・ワン、構造プランニング
設備:魁設計
展示:日展
外構:福山コンサルタント
建築・展示・サイン設計協力:she|design and research office
サインデザイン:6D
監理:鈴木弘人設計事務所、佐藤光彦建築設計事務所
アドバイザー:小野田泰明(東北大学)、佐藤翔輔(東北大学)
●施工
建築:遠藤興業
空調・衛生:アーズシステム
電気:岡田電気工事
展示:日展
●面積
敷地面積:12,728.41㎡
建築面積:2,032.33㎡(観察棟289.01㎡+特別教室棟463.41㎡+体育館棟1,279.91㎡)
延床面積:2,999.61㎡(観察棟415.84㎡+特別教室棟1,363.62㎡+体育館棟1,220.15㎡)
建ぺい率15.96%
容積率23.56%
階数
・観察棟(増築) 地上3階
・特別教室棟(改修) 地上3階
・体育館棟(改修) 地上1階
●高さ
・観察棟(増築) 最高高 10,535mm 軒高 10,330mm
・特別教室棟(改修) 最高高 12,000mm 軒高 11,400mm
・体育館棟(改修) 最高高 12,105.5mm 軒高 10,557mm
●構造
主体構造
・観察棟(増築) 鉄骨造
・特別教室棟(耐震改修) 鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造
・体育館棟(耐震改修) 鉄骨造
杭・基礎・観察棟(増築) 直接基礎(べた基礎、布基礎、独立基礎( 柱状改良) )
●期間
設計期間:2018年2月〜2019年10月
施工期間:2020年6月〜2022年3月
●掲載雑誌「新建築」2022年11月号