新行政棟・文化庁移転施設
Agency for Cultural Affairs Kyoto Government Building and New Kyoto Prefectural Government Building
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近宮 健一、古賀 大、東野 晋二、内藤 浩司、伊代田 卓身、藤田 賢人(日本設計)
岸 和郎(Waro Kishi + K.ASSOCIATES/Architects)
田原 幸夫(Heritage Design Associates)
本計画は政府関係機関の京都移転に向けて整備する施設である。1928年建設の旧京都府警察本部本館を保存再生し、京都府新行政棟を北側に増築することで、庁舎機能の拡充と機能整備を図った。歴史的空間と現代をそれぞれの表現を尊重しながら同時に存在させること、様々な時代がこの場所に存在し、また将来にはそこに新たな時代の変更が加わることをも容認することができる空間、そんな時間が重奏する建築としてこの建築はありたい。
Kenichi Chikamiya, Dai Koga, Shinji Higashino, Kouji Naito, Takumi Iyoda, Kento Fujita (NIHON SEKKEI, INC.)
Waro Kishi (Waro Kishi + K.ASSOCIATES/Architects)
Yukio Tahara (Heritage Design Associates)
This project involves relocating a government agency to Kyoto. The former Kyoto Prefectural Police Headquarters main building, built in 1928, was preserved and revitalized, and a new Kyoto Prefectural Administrative Office Building was added to the north. The extension aims to enhance office functions and overall facility functionality. While respecting the historical space, contemporary elements have been incorporated to coexist with and welcome changes of the upcoming new era. As a result, this architecture achieved harmonious blend of elements from various eras.
Architect
近宮 健一
(日本設計)1958年広島県生まれ
1981年関西大学工学部建築学科卒業
1981~1983年村田相互設計事務所
1985年関西大学大学院工学研究科建築計画学専攻修了
1985年~日本設計
現在、役員室理事
古賀 大
(日本設計)1963年東京都生まれ/1987年東京藝術大学美術学部建築科卒業/1989年東京藝術大学大学院美術研究科修了後、日本設計入社/1999~2000年文化庁派遣芸術家在外研修員/博士(学術)/2024年~共立女子大学建築・デザイン学部教授、日本設計理事
東野 晋二
(日本設計)1976年奈良県生まれ
1999年京都工芸繊維大学工芸学部造形工学科卒業
2001年東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了
2001年~日本設計
現在,関西支社建築設計部チーフ・アーキテクト
内藤 浩司
(日本設計)1969年兵庫県生まれ
1994年早稲田大学大学院理工学研究科修了後、日本設計入社
2010年UCLユニバーシティ・カレッジ・ロンドン サスティナブル・ヘリテージ修士課程修了
現在、リノベーション設計部シニアアーキテクト
伊代田 卓身
(日本設計)1982年静岡県生まれ
2005年東洋大学工学部建築学科卒業
2005年~07年伊丹潤建築研究所
2007年~09年メンドリジオ建築アカデミー
2010年~17年香山壽夫建築研究所
2017年~日本設計
現在,リノベーション設計部建築グループ主管
藤田 賢人
(日本設計)1989年京都府生まれ
2012年京都工芸繊維大学工芸科学部造形工学課程卒業
2015年京都工芸繊維大学大学院建築設計学専攻修了
2015年~日本設計
現在、関西支社建築設計部主管
岸 和郎
(Waro Kishi + K.ASSOCIATES/Architects)1950年神奈川県生まれ/京都工芸繊維大学名誉教授/京都大学名誉教授/京都美術工芸大学大学院特任教授/UCバークレー、MITで客員教授歴任/AIA Honorary Fellow/日本建築家協会新人賞、日本建築学会賞など他国内外で受賞多数/作品集を各国より多数出版
田原 幸夫
(Heritage Design Associates)Heritage Design Associates代表
1949年長野県生まれ/1975年日本設計入社/1984年ベルギー政府フェローとして渡欧/ユネスコ世界遺産・グランベギナージュ再生設計担当/2003年東京駅丸の内駅舎保存復原設計監理総括/2014年京都工芸繊維大学特任教授/現在、同大学客員教授/日本イコモス国内委員会理事
DATA
作品名:新行政棟・文化庁移転施設
作品所在地:京都府京都市上京区
主要用途:庁舎
建築主:京都府
●設計
設計者:日本設計 + 岸和郎・田原幸夫
建築/構造/設備:日本設計
監理:京都府建設交通部営繕課 日本設計
●施工
建築:清水・岡野・公成特定建設工事共同企業体
空調・衛生:中川・橋本・京栄特定建設工事共同企業体
電気:光星・富士・中島特定建設工事共同企業体
昇降機:フジテック
●面積
敷地面積:41,676.32m2
建築面積:2,772.36 m2
1,678.41m2(第3号館:新行政棟)
1,093.95m2(第4号館:旧京都府警察本部本館)
延床面積:13,668.90 m2(第3号館:9,307.07m2 第4号館:4,391.53 m2)
建蔽率:34.61%(許容:60%)
容積率:177.38%(許容:250%)
階数:地下6階 地上1階 (第3号館)
地下3階 地上1階 (第4号館)
●高さ
第3号館:最高の高さ:24,980mm
軒高さ:24,200mm
第4号館:最高の高さ:16,790mm
軒高さ:16,260mm
●構造
第3号館:鉄骨造 一部鉄骨鉄筋コンクリート・鉄筋コンクリート造
第4号館:鉄筋コンクリート造(鉄筋コンクリート造耐震壁・鉄骨ブレースによる耐震補強)
●期間
設計期間:2018年10月〜2020年3月
施工期間:2020年5月〜2022年12月
●掲載雑誌「新建築」2023年5月号