高槻城公園芸術文化劇場
Takatsuki Arts Theatre
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江副 敏史、多喜 茂、高畑 貴良志、差尾 孝裕(日建設計)
市民に開かれた公共空間をつくるため、「回遊性のある、公園と一体となった劇場」をキーワードとして設計した。規模や機能の異なる3つのホールと10室のスタジオを、それぞれ「すきま」を設けてポーラスに分散配置することで、園内を散策するかのように自由に施設に出入りのできる、光と緑があふれる開放的な空間とした。内外装には、周辺の木立に溶け込むようにイメージした、大阪府産の木ルーバーを張り巡らせている。
Satoshi Ezoe, Shigeru Taki, Kiyoshi Takahata, Takahiro Sashio (NIKKEN SEKKEI LTD)
To create an accessible, open, public space, we designed a “theater integrated with the park” with the key concept of “a playground with a circulation system.” Three halls of different sizes and functions, and ten studios—each with its own gap in the porous arrangement—create an open space full of light and greenery where visitors can freely enter and leave the facilities as if they were strolling in the park. The interior and exterior are covered with wooden louvers made in Osaka Prefecture, inspired by the image of blending in with the surrounding grove of trees.
Architect
江副 敏史
(日建設計)1957年大阪府生まれ。1980年京都大学工学部建築学科卒業、同年日建設計入社。現在、同社フェローデザインフェロー
1997・2007・09・10年日本建築学会作品選奨/2007・09・19・20・22年BCS賞/2007年JIA関西建築家大賞
多喜 茂
(日建設計)1966年滋賀県生まれ。1991年金沢工業大学大学院修士課程修了後、日建設計入社。現在、同社設計監理部門プロジェクトデザイナー
2010・11・13年JIA優秀建築選/BCS賞:2019・20・22年/日事連建築賞:2020・21年
高畑 貴良志
(日建設計)1984年大阪府生まれ。2010年京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科建築設計学専攻修了、同年日建設計入社。現在、同社設計監理部門デジタルデザイングループDDLプロジェクトデザイナー
差尾 孝裕
(日建設計)1989年兵庫県生まれ。2015年京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科建築設計学専攻修了、同年日建設計入社。現在、同社設計監理部門プロジェクトアーキテクト
DATA
名称 高槻城公園芸術文化劇場
所在地 大阪府高槻市
主要用途 劇場
建築主 高槻市
●設計
設計者:日建設計
建築担当/江副敏史 多喜茂 高畑貴良志 差尾孝裕
構造担当/田代靖彦 下西智也
電気担当/小倉良友 小稲克也 小浦一平
機械担当/田中宏昌 中村信治 國吉敬司
音響担当/中川浩一
舞台担当/小野茂樹
ランドスケープ/小原行央 小松良朗 河野孝章
監理担当/鍋島淳一 笹部靖史 差尾孝裕 小野茂樹 森根義久 西口賢一
●施工
建築:大林組
空調:新菱菱和大成設備共同企業体
衛生:新菱菱和大成設備共同企業体
電気:きんでんクリハラント寺田共同企業体
舞台機構:三精テクノロジーズ
舞台音響:ヤマハサウンドシステム
舞台照明:松村電機製作所
●面積
敷地面積:19,075.80㎡
建築面積:5,438.86㎡
延床面積:17,273.65㎡
建ぺい率:28.52%
容積率 :71.85%
階数:地下2階、地上3階、塔屋3階
●高さ
最高の高さ:31.290mm
軒の高さ:30.890mm
●構造:鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造
●期間
設計期間:2016年 4月〜2019年2月
施工期間:2019年11月〜2023年3月
●掲載雑誌:近代建築2023年9月号・月間建築ジャーナル2023年6月号・ディテール2024年4月号