愛育産後ケア子育てステーション -Aiiku Retreat Terrace-
Aiiku Postpartum Care Childcare Station -Aiiku Retreat Terrace-
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自然を感じる散歩道を表現したコリドール
撮影：FOTOTECA
柴家 志帆、塩崎 創、吉田 由紀、羽田 聡子、庄司 竜輝、内田 幸子（日本設計）
永島 和弘（CHIPS）
大橋 佳子（東急建設）
「癒しの環境も産後ケアの重要な要素である」との思想に基づき、旧病棟フロアを宿泊型産後ケア施設に特化した空間へと改修した先駆的事例である。
共用部は、自然豊かな「散歩道」をコンセプトとした。その中心には、既存のトップライトを活かした光庭や、高天井から木漏れ日が差し込むコリドールを設け、復元したアーチ形開口部をデザインモチーフとした。建築、照明、アートが呼応し、母子を優しく包み込む癒しの空間を創出した。
Shiho Shibaie, Hajime Shiozaki, Yuki Yoshida, Satoko Haneda, Ryuki Shoji, Yukiko Uchida (NIHON SEKKEI, INC.)
Kazuhiro Nagashima (CHIPS LLC）
Yoshiko Ohashi (TOKYU CONSTRUCTION CO., LTD.）
This is a pioneering case of renovating a former hospital ward into a residential-style postpartum care facility. It is based on the idea that a healing environment is also an important element of postpartum care.
The common area was designed around the concept of a nature-rich “promenade.” At the heart of the space, a light court utilizing the existing skylight and a corridor where soft light filters through the high ceiling were created. In addition, restored arched openings were used as design motifs.
Architecture, lighting, and art resonate with one another to create a healing space that gently embraces both mother and infant.
共用部と視覚的に連続したベビールーム
撮影：FOTOTECA
既存アーチ形開口を活かしたロビーラウンジ
撮影：FOTOTECA
公園の緑を眺めながら過ごすカフェテリア
撮影：FOTOTECA
インテリアにリゾート感をプラスした特別室
撮影：FOTOTECA
平面図 S：1/600
光庭断面図 S：1/300
Architect
柴家 志帆
(日本設計)1984年神奈川県生まれ／2009年首都大学東京大学院修士課程修了後、日本設計に入社／医療施設、教育施設の設計に従事／2018年グッドデザイン賞受賞2021年医療福祉建築賞受賞
塩崎 創
(日本設計)1979年愛知県生まれ／2002年名古屋大学環境工学科卒業／2004年名古屋大学大学院環境学研究科修了後、日本設計入社
吉田 由紀
(日本設計)1976年東京都生まれ／2001年東京都立大学大学院工学研究科修士課程修了後、日本ヘルスケアコンサルタンツ入社／首都大学東京大学院工学研究科博士後期課程を経て、2006年日本設計入社／医療福祉施設の計画に従事
羽田 聡子
(日本設計)1983年米国カリフォルニア州生まれ／2006年東京都立大学工学部建築学科卒業／2008年首都大学東京大学院都市環境科学研究科修了後、日本設計入社／2018年度カーボンニュートラル賞（北信越支部）
庄司 竜輝
(日本設計)1988年埼玉県生まれ／2011年東京理科大学電気電子工学科卒業／2013年東京理科大学大学院電気工学研究科修了後、日本設計入社
内田 幸子
(日本設計)1968年神奈川県生まれ／1990年多摩美術大学卒業／同年日本設計入社以降ホスピタリティ系空間を中心に多様なデザインに従事／現在、インテリア設計部シニアデザイナー
永島 和弘
(CHIPS LLC.)1978年千葉県生まれ／2001年東海大学工学部建築学科卒業後、LIGHT DESIGN入所／2012年照明デザイン事務所、CHIPS設立／現在、同事務所代表
大橋 佳子
(東急建設)1977年神奈川県生まれ／2002年明治大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了、2002年東急建設に入社
DATA
名称 愛育産後ケア子育てステーション -Aiiku Retreat Terrace-
所在地 東京都港区南麻布
主要用途 短期入所型産後ケア施設
建築主 社会福祉法人 恩賜財団母子愛育会
●設計
建築：柴家志帆、塩崎 創、吉田由紀／日本設計
大橋佳子／東急建設
設備：羽田聡子、庄司竜輝／日本設計
照明：永島和弘／CHIPS
インテリア設計監修：内田幸子／日本設計
●施工
施工：東急建設
●面積
敷地面積：8,694.66㎡
建築面積：3,842.47㎡
延床面積：19,645.74㎡（病院棟：7,038.33㎡ 応募対象の4階部分1,045.05㎡）
●建ぺい率 44.20％
●容積率 225.96％
●階数 地下1階、地上10階、塔屋1階（病院棟：地下1階、地上5階）
●高さ
最高の高さ：32.930ｍ
軒の高さ：32.280ｍ
●構造 鉄筋コンクリート造、耐火建築物
●期間
設計期間：基本設計2021年12月～2022年5月
実施設計：2022年8月～2022年11月
施工期間：2023年2月1日～2023年8月31日
●掲載雑誌 『近代建築』2023年11月号